保護犬 里子犬 里親 チワワ (1)





トイレを怖がる・ペットシーツの上を嫌がる




飼い主のあまりの熱量にトイレシーツの上で排泄をすることは怖いことだと覚えてしまった里子犬のポンテ。厄介なことに(?)彼は若く賢く、乾いたスポンジのようにあらゆることを吸収していく。

自分にとって嬉しいことや楽しいことはもちろん、叱られることや恐怖をおぼえることも次々に学んでいった。

自身が鼻をくんくんと揺らしながら床を歩けば、鋭い目つきの飼い主から抱きかかえられ、"シャリシャリ"とした触感の青い紙の上に下ろされる。

保護犬 里子犬 里親 チワワ (4)

そうして飼い主は「ピッピしなさ~い」「ピッピをしなさ~い」「ホレ、ピッピ!」「ピッピ!」「ピッピなさ~い!」と呪いの言葉を延々と口にする。

青いペットシーツから離れると、すぐさまもう一度抱えられ戻される。気のせいかさっきよりも語気が強くなった呪いのピッピコールが再び巻き起こる。

保護犬 里子犬 里親 チワワ (2)

0歳11か月の里子犬にとって、これほど嫌なことがあるだろうか。わたしがポンテなら嫌すぎる。けれども人間と犬が共に暮らすとなるとトイレの躾は初めの一歩だ。少しずつでいい。その賢い頭で覚えておくれよ、ポンちゃん!


トイレトレーニングの方向転換


飼い主の行き過ぎた熱血指導によりトイレシーツの上を怖がるようになってしまったポンテだけれど、この場所で先住犬たちが排泄をしているというのは分かっているようで、くんくんくんと興味を持ってにおいを嗅いでいる様子は見とれる。

ALPHAICONのマナーベルトに吸水パッドを装着し腰に巻き付けられることは、以前のお家での長らくの習慣もあるため嫌がらない。


 ①上記の2点によりまずは、マナーベルトを巻いた状態でポンちゃんがトイレのある部屋、通称チビ部屋へ自発的に向かう――それだけでちょっぴり褒めよう。

 ②けれど、チビ部屋までわざわざ彼を追いかけていって褒めるのはやめよう。

 ③あくまで自然にチビ部屋の前を偶然通りかかりましたよ~という風を装って「ついでに褒める」くらいにしよう。その際には高く可愛い声で朗らかに褒めよう。

こちらの①②③をまずは徹底してみることにした。ポンちゃんの行動はチビ部屋他に設置した監視カメラで随時チェック。そうして2週間がすぎた。


子犬のトイレトレーニングは奇跡とまぐれでできている

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リビングで吸水パッドを換えてマナーベルトを装着。しばらくすると彼はそわそわした様子でチビ部屋へ消えていった。

なにをしているのだろう? 
監視カメラを覗いてみると……


保護犬 里子犬 里親 チワワ (1)

ブルーとぴーちゃん、2匹のおねえちゃん犬の真似をして腰を下ろしてピッピをしているではありませんか!!! ぬぁあああああんと可愛いこと!!! なんて愛しいことでしょう!!!

「おりこうちゃ~ん♡♡♡

冷静さの欠片すらも放り投げて大喜びでポンテを抱き上げクルクルと部屋中を回り、撫でに撫でて撫でまくり、ご褒美のさつまいもボーロを2つ3つと与える飼い主に「がるぐぐぐぐ……ぐるぐるぐる……!」と唸り声をあげるポンちゃん。

うちのポン太郎はやっぱり天才なんだわ、賢いんだわ、もうこんなもの要らないわとマナーベルトを外して数時間。お家のあちらこちらに黄色い水たまりが出来ていた。雨も降ってないのにおかしいわね……。

千里の道も一歩から。

わかっちゃいるけど、このやろう~!!! 水たまり製造犬め!!! ポンちゃんがマナーベルトの装着を嫌がるようになるのはまだもうしばらくあとのこと――。


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