リビングから廊下へ「一段あがる」スロープ上かスロープ前にいつもいた、あの子の姿が見えなくなって数か月が経った。
やっと、そこに自然に目をやれるようになった。わざわざ、もう探さないでいられるようになった。
今日は8月15日、初盆の真っ最中。今のところ「気配」は感じない。
老後の2年間いがいは病気・ケガしらずだったあの子。
だけど人生も犬生もさいごは帳尻が合うようになっているのか、ラストの2年は通院と治療のラッシュだった。「共に戦い切った」という表現がしっくりとくる。
最期まで自分の4本足で歩いてトイレに向かい、餌を食べた。
前日の夕方、いつものコースをお散歩した。
最期の2週間はとってもとってもゆっくりとした歩幅になっていた。
いつも歩いてきた街並みを、覚えているはずのお散歩コースを「お空に持っていく用の記録媒体」に焼きつけていたのかもしれない。
今夜くらいは夢に出てきてくれるだろうか。