老犬に負担のかかる検査はできない
4万円弱で購入した安いベッドから放出された有害物質「ホルムアルデヒド」を、それとは知らずにおよそ5ヶ月に渡り吸い続けたわたしと愛犬ぴーちゃんたち。とくに13歳後期のぴーちゃんのシックハウス症候群の症状は酷かった。
ぴーちゃんが若い犬であれば精密検査を受けられただろうけれど、13歳後期となると人間年齢では70歳くらいのおばあちゃんになる。ただでさえ酷い咳が半年も続いているのだから出来るだけ…体にこれ以上の負担は与えたくなかった。
また、去年、母犬を亡くしたわたしの心情を慮ってということもあっただろう、獣医さんも検査を強いることはなかった。
思いつくだけの可能性を1つずつ潰して「おそらく原因はこれだろう」と絞り込んでいくアナログ方式。時間はかかるけれど仕方ない。わずか1.9kgのおばあちゃん犬の命はわたしの手と根気にかかっていた――。
愛犬の咳に隠れた「共通点」
日記に綴っていたぴーちゃんの咳症状を一覧に挙げていくと、いくつかの共通点が見えてきた。
※注…これは有害物質を放っていたベッドを買い換える前の症状とは異なり、あくまでも2021年7月半ば以降の症状となります。
※注…これは有害物質を放っていたベッドを買い換える前の症状とは異なり、あくまでも2021年7月半ば以降の症状となります。
【咳込みの共通点】
- リビングで寝ているぴーちゃんをはじめとする他2匹が起きて動き出した朝に激しい咳込み(※A)がある
- ぴーちゃんの双子犬である“ブルー”も、朝に限ってくしゃみを連発(※B)する日がある
- 空気が淀んでいるのかと家じゅうの窓を開けて換気をすると、さらに咳・くしゃみは酷くなる
- 抱っこして(※C)ベランダに出て外気に触れると咳はおさまる
- 咳をしている室内でも、抱っこをする(※D)と咳は弱まる
わたしはまず【※A】と【※B】の現象について原因を探ってみた。すると――この時点ではあくまで可能性のひとつとしてだけど――あっさりと答えが見つかった。
ハウスダストアレルギーを持つ人にとってはあるあるだという、モーニングアタックなるものに出くわした。生まれて初めてみる単語。直訳すると朝の攻撃てところか。うん、なんてイメージしやすいんだろ。
モーニングアタックとは?
「モーニングアタック」という言葉をわたしと同じようにはじめて聞いたという方も、実は多かったりするのでしょうか?
これはまさに読んで字のごとく、一日のうち特に朝起きたときに、くしゃみや鼻水・鼻づまりが突発的に悪化する症状のことです。アレルギー性鼻炎の人にもみられる発作的な症状で、激しく咳きこんだり、目や肌のかゆみがひどくなったりするケースもあるようです。
朝は花粉やホコリが舞いやすい
くしゃみ、鼻水・鼻づまり、咳、かゆみなどは、花粉やハウスダストなどのアレルゲンが原因とされています。ハウスダストとは、ホコリのなかでも1mm以下の微小なもので、繊維くずやダニの死骸やフン、ペットの毛、花粉、カビや細菌などのことです。肉眼では見えにくいこれらの花粉やホコリは、夜のうちに床や布団の上などにたまります。そして朝、布団をめくったり畳んだりした際、空中に舞い上がるアレルゲンを吸い込むことで、モーニングアタックに襲われてしまいます。
モーニングアタックで繰り返し咳やくしゃみが起こる原因
朝、目が覚めた時の鼻づまりやくしゃみ、鼻水がとまらない症状はモーニングアタックと呼ばれています。起床時に自律神経のバランスが乱れることから起こるとされており、鼻炎やアレルギー性鼻炎の方によく起こる症状です。リラックス時や睡眠中に働く副交感神経から、活動時に働く交感神経に自律神経が切り替わる際に起こります。一時的な現象であり、交換神経に切り替わると血管が収縮し、くしゃみや鼻水を抑えられるようになります。目が覚めたら、しばらく布団の中で指先などを少しずつ動かして交感神経の働きを促進させます。部屋の清掃、高めの温度と湿度を保つこと、マスクの装着などが効果的なケースもよくあります。
交感神経うんぬんについては犬にどう対応していいのか分からないため、いったん保留にしておくとして…すぐにできるモーニングアタック対策をさっそく取り入れた生活を我が家のニューノーマルにしていこう。
- 目覚めてすぐに窓を開けて換気…は金輪際しない!
- フロアワイパー的で、夜のうちに床に溜まったほこりを舞い上がらせないように掃除をする
- ベッドメイキングをする時に舞い上がる埃がリビングなどに流れて行かないよう、寝室のドアは閉めてメイキングをする
- ↑の際、寝室の窓も閉めたまま空気洗浄機を【強】にする
補足ですが、意外にも侮れなかったフロアワイパーは数種試しました。
モーニングアタックに即効性があったフロアワイパーレビュー
ウェーブのフロアワイパー
お財布に優しいのは[ウェーブのフロアワイパー]でした。ドラッグストアなどで2つセットで安くまとめ売りされていることが多く、小まめな床掃除に適しているのでは? と、いくつかまとめ買いをしました。
結論から書くと小さなゴミくずには適していないようでした。埃の取りこぼしがわりとあることにも気づいたため(実際に犬たちの咳のおさまりも弱かった)ウェーブのフロアワイパーは夜の入浴後の洗面室に散った髪の毛などをからめとったりするのに使うことに。湿度のある場所で使うとゴミが吸着しやすいと感じました。
▶こちらも参考になります! ウェーブ フロアワイパーを全23商品と比較!
クイックルワイパー立体吸着ドライシート
クイックルワイパー立体吸着ドライシートはさすがは老舗だけあって「目に見える埃」や細い髪の毛・犬の細い毛などを絡め取ってくれる力はあると感じました。
ただ、ワイパーから外す時に“吸着力よ、もう一歩!!!” と感じることもままありました。
空気洗浄機の『埃が多く舞ってますよ』を示す赤色のランプがオレンジ色へ、そして緑色へと変わるまでの速度は前述したウェーブ フロアワイパーよりは速かったのですが、汚れたワイパーを外してゴミ箱に捨てるまでの短時間にオレンジ色になったランプが再び赤色に戻る速さは秒でした。惜しいっ!!!
目に見えない埃までしっかりと絡め…「こすり取って」くれていると感じました。その上で吸着力がとっても高いとも感じました。
前日の夜に雑巾がけをして汚れがないはずの床をこちらのスコッチブライト無添加ドライシートで拭くと…シートがうっすらと灰色になり、恥ずかしさを覚えたほどです。同様の方が詳細にレビューを書かれていますのでご参考までに…。
また、咳込んでいた老犬ぴーちゃんやくしゃみをしていたブルーのそれらが、ぴたりと止まった&空気洗浄機の赤ランプが緑ランプに変わるまでの速さもこちらが断トツでした。
フロアシートは百円ショップなどのお安いものから、上記に挙げたもの以外にも今や多く販売されています。どれが良い・悪いではなく、各々の家庭や環境に応じたものを試しながら選んでいくのは大変でもあり、楽しい作業でもありました。