企業からの圧力/レビュー取り下げ依頼の電話
愛犬の長引く酷い咳の原因が購入して約5ヶ月の「天然木」が売りのベッドから放出されている有害物質・ホルムアルデヒドだと判明。
誹謗中傷にならないよう、モンスターカスタマーの“いちゃもん”だと思われないよう、なにより「高評価の多いレビューを信じて」決して安くはない買い物をした結果、家族を苦しめているわたしのような思いをする人、苦しい思いをする人が1人でも少なくなるようにという、わりと純粋な思いから
専門機関から出された正式な調査結果をまじえて淡々と、箇条書きでレビューを書いた翌日の午前11時頃。見知らぬ番号からの着信と留守電が残されていた。
「いただきましたレビューにつきましてご相談が」
愛犬の長引く咳はお客様側の責任?
直接電話を入れてくるなんて…。書いたレビューがオンラインサイトに反映されるまでに振るいにかけられる時間があることは分かっていたし、某大手通販サイトなんかでは、低評価のレビューを「取り下げてほしい」と交渉メールを送ってくる業者がいることもあちこちで聞いたことがある。
まさかこんな大手企業が、ただの1カスタマーの「真面目な低評価」に直接電話を入れてくるなんて…。重い圧力を感じたせいか両肩にぐっと力が入った。
再度電話をかけてきたのは30代と思しき男性だった。彼は最初から最後まで謝らなかった。
「このたびは大変な思いをされて」とは言ってきたけれど、謝りはしなかった。彼は、わたしの家族(犬だけど)にまるで落ち度があるかのように「寿さまのお子さんに、とくにアレルギーが強く出る体質があるのかもしれませんね」と平然と言った。
低評価レビューを取り下げさせたい謝らない企業
気が短い方ではないわたしだけど、さすがにこれは聞き捨てならない。
「では専門機関から出された測定結果と、御社のオンラインサイトより購入したベッドから有害物質ホルムアルデヒドが間違いなく放出されていたという証明書を、SNSやブログに掲載し、あとは多くの方々の正義と拡散の力を借りてこちらに落ち度がないことを白日のもとに晒します」
そう言うと、彼は押し黙った。しばらく無言の時間が続き、彼はようやく謝罪の言葉を口にした。しかしそれはわたしたちに対する謝りではなく自分たちの要求を飲ませるための謝罪。
「申し訳ありませんが、それは困ります。申し訳ありませんが、分かってください。こういったことが続くと信用に関わるんです」
というようなことを彼は言った。
「レビューは取り下げさせてください。あのベッドは人気商品なので、こちらになんらかの問題があると思われるようなレビューは困るんです」
というようなことも彼は言った。
企業側がダメージを食らう真実の低評価レビューのゆくえ
低評価がつけられたレビューを見ると、あくまでもお客様側に責任――例:『自分が思っていたものとは違った』『写真と現物の色味が違った』――があるようなものだけが残されています。ベッドそのものに対する低評価・企業イメージが損なわれかねない低評価は見受けられません。
今回のようにベッドそのものに対する低レビューは「取り下げ」させているんですか? ネットで検索すると「そのように圧をかけられた」「お願いされた」と書かれている人がちらほら見られました。今のわたしのようにです。
このように問うと彼はまた黙った。
この人は彼女や奥様から浮気を追及されたら、無言の肯定をしてしまう人なんだろう。認めるわけにはいかない。かといってその場しのぎの嘘を次々に思いつくほど狡猾ではない。
(とても)無神経だし(すごく)不誠実だけれど、根からの悪人ではないのだろう。嫌味っぽく言わせてもらうならば『自己保身と愛社精神』はたっぷりある人間らしい人。
ここに書くと「どの企業か」がバッチリと分かってしまうため割愛するけれど、彼は自社に起きたとある騒動をやんわりと例に挙げて「こういうことが続くのは困るのだ、だから分かってほしいんだ」と繰り返し言った。
無駄に長くなるのもあれなのでこのあたりで切り上げるけれど、まとめると
- 返金はなかった
- 返品・交換について「消極的に提案」された
- 「弊社の商品を今後もよろしくお願いします」と彼は電話を切った
- 録音していた会話データを、わたしは外付けHDDに移して保管した ※ことわりのない録音は違法だと分かっていますが、万が一の時にわたし達の命を守り潔白を証明する為です
返金については、もしもわたしがごねれば全額とは言わないまでもなんらかの形で返金と相応の処置はとられたかもしれません。
けれどわたしは返金してほしかったわけではなく、事実を認めて誠意をもって謝ってほしかったのです。本音を書くとレビューはどうせ掲載されないだろうと思っていましたから。
結局、こちらを思いやった誠意の見える謝罪は最後までありませんでしたし、その後、様々な“今尚続いている”不調・体調不良がぴーちゃん以外にも出てきて通院、治療が続いているので「返金・慰謝料・口止め料」をもらっておけばよかったなと心から思っています(本心)。
驕れる者久しからず
栄華をきわめ絶大な権力を握っていても、おごり高ぶる者は長続きせず、やがて没落する。
傲慢にふるまう権力者に対する時代をこえた批判の意。
わたしがこれ以上の圧力を恐れて企業名を書かなくても、
- 【企業名 木製商品(例:ベッド/机/家具) におい】
- 【企業名 有害物質】
- 【企業名 ホルムアルデヒド】
など2~3つくらいのワードで検索をかけると、色々とヒットします。購入者側に責任があるような企業ダメージの低いレビューは残したまま、でも企業側・商品そのものに落ち度があったりダメージが大きくなりうる低レビューは「取り下げさせてもらいます」と圧をかけてくる企業なんだ、と知ったこの日からこちらの商品の9割は手放し、新たな購入はひとつとしていません。
このくらいの抵抗など向こうは痛くもかゆくもないだろうけど、少なからずぴーちゃんを含むうちの家族には、これ以降、次々と不調が起きたので(不調は継続中)買わないこと・手放すことくらいのことはしても罰は当たらないと思います。
誠に遺憾ですが、
話しはここでおわりません。有害物質・ホルムアルデヒドによって『アレルギーの扉』『嗅覚過敏のドア』が不本意にも開いてしまったわたしと犬たち。
戦いの第二幕、スタート!