マナーベルトを嫌がるようになった里子犬
それはある日とつぜんやってきた――。
元の飼い主さん宅で毎日のように巻かれていたから、ポンちゃんはマナーベルトに拒否反応をまったく示さなかった。新しい飼い主であるわたしだけが1日も早くベルトを巻かずに済む暮らしをさせたいと焦っているみたいでさみしく思うほどに。
2020年の残数を指折り数える日が多くなり、クリスマスだ大掃除だ年始の準備だと街も人も浮足立つ年の瀬。ポンちゃんはマナーベルトを見るや明らかに拒絶の表情を浮かべてとっとっと…と逃げていくようになった。
1度目はたまたまだろうと思った。
2度目は1歳になったし自我が芽生えてきたのだろうと。
3度目は拒否・拒絶が偶然でも反抗心からでもないと気づいた。
里子犬のトイレトレーニング、唐突に覚醒
わたしの見ている目の前で、里子犬のポンテは、双子のお姉ちゃん犬ブルーとぴーの真似をして「腰を下ろして」ピッピをして
どうだ?
これでもまだ巻くか?
と言ってるとしか思えないドヤ顔でわたしを見据えた。あまりの驚きととてつもない嬉しさで吠えた気がする。
うおおおおおおおおー!!!
ポンちゃんっ!!! 抱き寄せて撫でまわし褒めて褒めて褒めちぎってキスの嵐を降らせたと思う。目で見たことが信じられなかった。
生後11か月まで、マナーバンドの中で自由にトイレをしていたコに教えるとなると…相当大変だと思います。短くて3か月、長くて半年から1年はかかると思って気長に教えていきましょう。焦らない・落ち込まない・急がせない! を合言葉にいきましょう。
こう言われていたのに、奇跡が…奇跡が起こったよ…!!! しかもしかも…「座ってピッピ」ができたなんて有難いことこの上ない。
我が家は2020年7月まで、メス3匹・オス1匹の多頭飼いで犬の世界も多数決が勝つようにできているのか、唯一のオスであるハム君を含む全匹が「座ってピッピ」の姿勢をとっていたのでとても楽だった。
あああ♡ 願ってやまなかったピッピの成功と「座ってピッピ」の2つが重なり、胸が高鳴り踊り出しそうなしあわせを噛みしめたまま年明けに向かってわたしたちは一直線。
その後――。
室内マーキング、絶好調!
- 2020年12月(里親子犬生活2か月目)トイレ成功率6割
- 2021年01月(里親子犬生活3か月目)トイレ成功率8割
- 2021年02月(里親子犬生活4か月目)トイレ成功率10割
- 2021年03月(里親子犬生活5か月目)トイレ成功率10割
- 2021年04月(里親子犬生活6か月目)トイレ成功率10割
- 2021年05月(里親子犬生活7か月目)トイレ成功率10割/室内マーキング発生率2割
- 2020年06月(里親子犬生活8か月目)トイレ成功率10割/室内マーキング発生率6割
- 2020年07月(里親子犬生活9か月目)トイレ成功率10割/室内マーキング発生率0割
7月に入って室内マーキングが(今のところ)0になった理由は、ポンちゃんが賢いからなのかそれとも…5月から再び出番がやってきた『猫除けのトゲトゲマット』の功績なのかは分からない。
5月に設置した無数の猫除けトゲトゲマットのうち、ポンちゃんがもっともマーキングしていた2か所のマットをそっと外して10日が経ったけれどそこではクンクンとにおいさえ嗅がなくなった――油断は禁物だけれど。
父犬ハム君に双子犬ブルーとぴーちゃん、そしてお空の上にいる母犬トトちゃんたちは覚えがとても早かったからどうしても比べてしまいそうになるけれど、
個体差・個人差・個犬差なんてあって当然と言い聞かせ、ポンテはポンテで一生懸命やってるんだからと見守っていきたい。
【補足】厳密には室内マーキングは、昨年の11月からちょくちょくありました。ただ5月から明らかにマーキングに意思が見えはじめた(迷惑だわ…w)のです
里子犬、威風堂々排尿スタイル
里子犬ポンちゃんの「座ってピッピ」の成功に沸いた日から3週間が過ぎた頃だろうか。犬だけの部屋、通称チビ部屋を片づけているとトイレにきたポンちゃんが右足を高らかにあげて放尿をした。
人って予想外の不幸(笑)に見舞われると言葉を失うらしい。
今朝まで、ついさっきまで、座ってピッピをしていたのになぜ…突然なぜなの…あなたはどうしていつも唐突に…。小さな放物線を描いたそれは、クローゼットの扉にぴぴぴぴぴ…。
悲しいかなそれは、奇跡でもたまたまでもなく必然だった。ポンちゃんはその日から足をあげてオスらしく堂々とした佇まいで若者らしいしっかりとした体幹でブレることなく迷うことなくスタンドピッピ。
犬だもんね…オスだもんね…ある意味これが正しいフォームなんだもんね…もちろん怒らないよ、とうぜん叱ったりしないよ、うえーん!!!